防災用品についての基礎知識

海外の防災用具

防犯グッズを調べて整理してみると、たくさんのものがあります。全てを準備できるのがベスト!しかし実際には備蓄するスペースの問題もあります。持ち出しが出来る量もあります。何を準備するのが優先か考えなければなりません。この記事では【防災用品(非常食、保存食、防災用具)のわかりやすい具体的な基礎知識】について解説します。

優先順位を理解して必要なものを準備すること……これが基本の「き」です!

防災グッズ

防災グッズを考える場合に利用シーンをイメージすることが大切。ここでは優先順位が高い順番に「レベル1」「レベル2」「レベル3」に分類しました。

「レベル1」
常に携帯しておきたいグッズをピックアップしましたが、あれもこれも持ち歩けません。ご紹介した中から自分に必要なものだけを厳選してみてください。

「レベル2」
被災した直後のタイミングで避難所へ持ち出しをする物を想定しています。1日から2日程度生活する場合に必要なものです。

「レベル3」
救援物資が届くまでの期間に生活で必要なものを想定しており、1週間分の備蓄が必要です。別ページを中心にご紹介しておきますので参考にしてみてください。

「レベル1」への備え

沢山のペットボトル

常に身につけて持ち歩くのが理想的で、これを持っておけばいつ起こるか予測できない災害に備えることができます。
身につけておくことで、命を守るために重要な役割を果たします。常に携帯するのは非現実的ですが、意識しておいて損はありません。

笛(ホイッスル)

救助を求める場合に役立つ優れもの。怪我をして動けなかったり、倒壊してしまった建物の閉じ込められる可能性もありますが、笛があれば体力の消耗を最低限度にして音で助けを求めることが可能。ご近所の方々や救援部隊に自分の存在を認識してもらえます。キーホルダーにつけておくものいいです。

飲料水

人間は水を飲まないと数日で死んでしまいますので、飲み水は命を守るために重要なグッズなのです。出かけるときに飲物を切らさないようにしておけば、夏場の熱中症対策にもなります。500ミリリットルの保存水ならば携帯性にも優れています。自宅や会社に備えておくのもアリです。

「レベル2」の中でも安全のために必ず準備しておきたいもの

BAND-AID

命にかかわるため必ず準備しておきましょう。

防災リュック

パニック状態になる場合も想定しておき、迷わずに持ち出せるように防災リュックや非常持ち出し袋にまとめておきましょう。「レベル2」で揃えたグッズを入れるものですから、両手を使えるリュックがお薦め!防水・撥水加工がされておれば濡れて中身が使えなくなることもありません。

これから防災グッズを揃えるならば、セット品があるリュックがいいでしょう。セット品ならば1つひとつ買いそろえる手間がありません。セット品で足りていないものを買い足せばOK。

ヘルメット(防災頭巾)

余震対策で避難するときの落下物をさけるために必要。素材によって特性は色々。ヘルメットに抵抗感があるならば、クッション材が入っている帽子でもいいでしょう。頭の保護は無いよりはあったほうがマシ。

アルミ製のサバイバルシート

寒い時期に被災した場合、防寒対策が甘いと命にかかわります。昼は暖かくても夜は引け込みます。体調を崩さないようにしましょう。サバイバルシートで体温保持ができますし、収納サイズも小さいです。お値段も高くないので準備しておいてください。

カイロ

カイロがあれば体温低下を防げますので、熱源があるのとないのでは、かなりの差があります。

軍手・革手袋

軍手がないと、以外とできないことが多いです。不便な思いをしないように揃えておきましょう。非難するときに瓦礫(がれき)やガラスに触れることがあります。周囲の人達を助けるためにも必要ですし、一時帰宅したときの家の片付けにも必須。手に怪我をすると日常生活に支障がでます。予備の軍手以外に、耐熱・防刃に優れたグローブがあればさらにいいです。

雨具

体調を崩す原因になるのが雨に濡れること。体温を奪われるからです。両手が使えるように傘よりもカッパがいいでしょう。防犯着としても使えます。

10メートルほどのロープ

避難梯子の代用品としても救援ロープになります。12ミリ以上の太さならば体重を支えることができるでしょう。

非常食

しばらくすれば食べ物の配布がはじまりますが、直後はありません。3日分程度の非常食を入れておけばいいでしょう。

飲料水

食料よりも水は優先度が高いです。一人1日3リットルを目安にしましょう。歩いて避難する場合も水分補給は大事。ですが持ち歩きはできません。1日は自宅に帰れず避難できる可能性が高いですから、500ミリリットルの水を1本から2本入れておけば「レベル2」としては合格です。防災用の保存水がいいでしょう。

電池

携帯用のラジオやライトの電池を準備しておくようにしましょう。最低でも1日から2日間の予備があれば安心できます。

携帯ラジオ

被災した場合の情報収集の手段としてラジオの役割は大きいです。例えば、大地震の二次災害で津波・火災・川の氾濫などのリスクがあります。こういった情報をゲットして最善の非難経路を選択するにはラジオが役立ちます。スマートフォンで情報収集もできます。

ですが、電池の消耗を考えた場合に、スマートフォンは通信手段としておいておきたいですね。ラジオでもダイナモ式ならば手動で発電できますし、ソーラー充電できるタイプならば電池切れの心配もありません。

ライト

安全に非難するために夜に被災した場合はライトが必須です。停電になると街灯も消えてしまって周囲は真っ暗。暗黒の世界です。建物は倒壊していますから道路はガラス片が散らばっているでしょう。手動発電できるタイプや両手が使えるヘッドライトも便利でしょう。

「レベル2」の中でも衛生の観点から必要になるグッズとは?

カプセルに入ったキラキラおもちゃ

怪我や病気を防止するために衛生面にも注意しましょう。

簡易トイレやトイレットペーパー

お腹が空いても食事は我慢ができるでしょう。しかし、トイレは我慢できるもの限界があります。被災した場合はライフラインが機能しない可能性が高いのです。水洗トイレは使えません。トイレ問題は一番困る問題の一つです。水が使えなくても利用できる簡易トイレは便利です。トイレットペーパーがあればティッシュとしても使用できます。日頃から多い目ストックしていても無駄にはなりません。

医薬品

被災したときや避難した場合に怪我をすることもあるのです。その場合でも感染症を防ぐために応急処置ができる医薬品セットがあれば重宝します。消毒薬・三角巾・ガーゼ・包帯・脱脂綿・ハサミ・絆創膏・毛抜き・ピンセットなど。毛抜きはとげ抜きとして使えるのです。

タオル

汎用性が高いアイテムでさまざまなシーンで役立つのです。怪我の手当や下着の替わりに使えます。安全ピンがあれば下着として使えますし、安全ピンは包帯を止める場合に役立ちます。

マスク

防寒効果もありますが、病気をもらわないようにしたり、他人にうつさないために必要になります。

ウェットティッシュ

口腔ケアや身体を拭いたりするに使えます。口腔ケア専用や身体拭き専用のものがあればいいですが、かさばります。布を濡らして代用することもあります。専用のものでなくても命に関わることありません。

下着

ワンセットあれば、洗濯して使い回しをすることができるでしょう。

常備薬や持病薬

持病を持っている人は処方箋のコピーも一緒に入れておきましょう。薬がわかるメモがあると、とっても便利です。面倒ならば、薬のパッケージを捨てないようにしておけばいいです。

生理用品

女性は簡易トイレだけでなく、日頃使い慣れている生理用品を準備しておきたいですね。

「レベル2」の中で、避難時にあると便利なグッズとは?

方位磁石と地図

防犯マップ・防犯マニュアル

被災した場合に、どこに避難すれば良いのかわからないとパニックになり路頭に迷うことがあります。他人についていくのではなくて、自己判断が大事。避難所の情報が記載されている地図を準備しておきましょう。被災時に役立つマニュアルもあればいいでしょう。

コンパス

長距離の場所に避難を強いられた場合、方向感覚がわからないと困りますね。

「レベル2」の中で、汎用品グッズ

沢山の万能ナイフ

万能ナイフ

「ナイフ」「缶切り」「ハサミ」などの役割があるものが便利です。

ゴミ袋やポリ袋(10枚ほど)

汚れ物を入れたり荷物をまとめることができます。最悪簡易トイレとしても使え、汎用性が高いです。

レジャーシート

避難先で座ることができますし、避難の途中で休憩できます。

布テープ・ガムテープ

物を固定したり、伝言メモとしても利用できます。

ライター

暖房器具の点火・暖を取る場合、たき火に着火する場合に必要です。マッチは濡れるとアウトですが、ライターは大丈夫です。

「レベル2」の中で、情報系アイテム

テーブルに置かれた財布

被災した場合に必要となる情報は身分証明証や金品に関係する情報です。

身分証明書のコピー

「健康保険証」「自動車運転免許証」「パスポート」などのコピーを用意しておけば身分を証明できます。

金融機関の通帳・口座番号のコピー

コピーをするかメモにしておくようにしましょう。大災害が発生すると通帳そのものや印鑑を失うことも珍しくありません。大規模な災害が起こったら、日本政府と金融機関は特別措置をとります。口座番号・本人確認書類・罹災証明書・被災証明書の提示が必要になります。身分証明と一緒に通帳のコピーがあれば役立つのです。

緊急連絡先一覧

スマートフォンが水没して使えなくなってしまうかもしれません。ご親族に連絡がとれるように緊急連絡先を一覧にしておくといいでしょう。プライバシーを保護するために、一部を簡単に暗号化しておくようにしましょう。数字をアルファベットに入れ替えるとかです。

テレフォンカード

公衆電話が大災害のときに役立ちます。タンスに眠っているようなテレカがあれば防犯グッズにしておくといいでしょう。

現金

公衆電話から電話するには10円玉や100円玉が必要になります。コンビニエンスストアなどお店が開いたときにも必要なものが購入できます。現金は必須なものです。

筆記用具

ボールペンとメモ帳があれば、避難先の情報を自宅に残せますし、太い油性マジックならば、紙がなくても色々な場所に文字・メッセージを書けますから便利です。

「レベル2」の中で、安眠グッズ

黒人の子供の笑顔

避難所に着いたからと言って安心できません。快適に過ごすようにしたいですから、健康維持には睡眠は不可欠なのです。必須なグッズではありませんが、かさばらないので安眠グッズはできるだけ揃えておきましょう。
・携帯枕・安眠マスク・耳栓などで十分でしょう。

「レベル2」の中で、ご家族やご近所の方々を救うためのグッズとは?

様々な工具

持ち出し袋や防災リュックに入れる必要はありませんが、ご家族やご近所の方々を救出するために必要なグッズがあります。被災する場合は、他人を救出するシーンに遭遇することもあります。ご近所同士の助け合い「共助」はとても大切な行動です。屋外の倉庫や玄関先においておけばいいでしょう。

ロープ・バール・シャベル・ノコギリ・ハンマーなどの工具があればいいです。ロープは避難するときに瓦礫をかき分ける場合に使えます。避難先で物干しアイテムとして利用することもできます。

バールは救出・脱出に役立つかもしれません。集合住宅の場合は脱出口が少ないです。鉄扉の場合は、一度ドアが歪むと開かなくなるかもしれません。45センチほどの平バールがあるといいでしょう。

まとめ

心臓マッサージの講義

防災用品(非常食、保存食、防災用具)のわかりやすい具体的な基礎知識をご紹介してゆきました。イザというときにも持ち出せる量には限界がありますし、数日分の備えがあっても全て持ち出すのは不可能。そこで悩んで逃げ遅れると本末転倒。今回の記事を参考に事前に整理して準備してみてはどうでしょうか。